・『 緑竜 』……世界の守り神。覇王に世界を統べる資格と平安、百年を生きながらえる生命力を与える。
・『 覇王 』……初代覇王は魔王を倒した勇者アッシェール・ノヴァ。彼はこの功により緑竜に覇王となる資格を与えられた。覇王は緑竜に百年を生きる生命力を与えられる。統治の間は緑竜による強力な加護を受け、意に沿わぬ争いは起こらない。
・『 円卓の王 』……覇王を決める円卓に着く資格を持つ者。必ずしも王族から選ばれるわけではない。東エナス大陸、西エナス大陸、イナス大陸、魔族、獣人族から各々二人ずつ選出される。
・『 キングメーカー 』……円卓の王を助ける宿命を持った者。種族による縛りは無いが、大抵は円卓の王と同じ種族から選ばれる。
・『 王印 』……右手の甲にあるならばその者が円卓の王であることをあらわし、左手にあるならばキングメーカーであることをあらわす。円卓の王とそのキングメーカーは、共通の王印をもつ。
・『 円卓 』……初代覇王アッシェール・ノヴァが緑竜に贈った円卓。席に着いた円卓の王から覇王が選ばれる。五人の円卓の王が着席できるが、他の五人の円卓の王は席に着くことができない。この円卓の席を巡って、和葉と雅は争いに巻き込まれていく。
・『 百年の奇跡 』……世界中の子どもたちから強い支持を得る本。理想の円卓を描いた童話であり、シルヴィスのバイブル。
・『 緑竜の巫女(巫子) 』……生まれつき緑竜の寝言を聞くことができる者。緑竜が眠るイリシリスに住まう。水晶玉で円卓の王とキングメーカーの動向を探ることができ、意思を伝えることもできる。今代の巫女はイリシリスの姫ウィンディア。
・『 魔族 』……魔法を使える才能と技術を持った人間。ただの人間でも、技術を学べば魔法を使うことができるようになるが、魔族が使う魔法の威力の半分にしかならない。異世界からやってきた人間は例外なく魔族である。
・『 獣人族 』……体の一部が動物の形をした人間。獣人国という独立した国をつくっており、普通の人間を嫌悪している。その成り立ちは一つの病原菌――疫病が原因ではないかと言われている。